落ち込んだとき

人生いろいろ経験する。はっきりした理由はないけれど、気分がのらないことがある。仕事はそれなりにこなしているが、「俺の人生はこのままでよいのだろうか?」と考える。20年以上前、日比谷公園の噴水の脇にぼんやり座っているときだった。今日のように5月の気持ちよい晴天だったと思う。昼休み時で周囲には楽しげに会話している多くの人が散歩していた。突然テレビカメラが近づいてきて質問された。「最近の若い人をどう思いますか?」その時は会社での出世が難しいと感じ始めていた時期だった。「次々に優秀な若い人が現れていますね」と答えたことを覚えている。
時に落ち込んでも良い。よく考える機会だ。日比谷公園に来ていた献血車を見て献血した。小さなことだけど自分は社会に役に立つことができる。ちっぽけでいいんだ。良いことをすれば、落ち込みから回復するきっかけになるかも知れない。

スコッチウイスキーのブランドビジネスから学ぶハイテク・ビジネス戦略

「ハイテク・ビジネスはローテクが決め手である」と考えています。
・ハイテク製品(プロダクト)とはローテクとハイテクのブレンドで作られる製品であり、ハイテク製品(プロダクト)をつくるハイテク・ブレンダーという考え方が重要になります。
・ローテクのブレンド含有量が多くなると、信頼性が高まり返品率と在庫率の低減を図れるとともに、低価格化を図れるという2つの効果が出てきます。
・従って、ビジネスの観点からは大半がローテク含有でスパイス代わりにハイテクがブレンドされるハイテク製品が市場導入には効果的であります。
・こんな話をスコッチウイスキーのブランドビジネスのアナロジーを使って、まとめた報告書が、「スコッチウイスキーのブランドビジネスから学ぶハイテク・ビジネス戦略」であります。
・原文が下記に出典されているので、議論のベースとして一読していただきたい。その上でコメントを頂きたい。お待ちしています。
1)http://www.mekikies.com/japanese/news/index.htm ●平成19年5月21日:更新
2)http://www.mekikies.com/japanese/news/high-tech_brand_s.pdf
3)http://www.mekikies.com/japanese/news/high-tech_brand.htm
・テーマをスコッチウイスキー関連にした理由は、「シングル・モルトウイスキーは10年経ってやっと製品になる(法律熟成は3年以上)」、「ハイテク・ブランドを発展させる人材育成・技術育成も同じ10年である」という着想からでした。
・ハイテクビジネスでは「何事もモノになるには10年の辛抱とその喜びが必要である」と思っています。

もっと多くのみなさんに科学を

もうだいぶ前から若いみなさんたちの「科学離れ」が話題になっています。
わが国がG7に入るほどの発展をとげているのは科学技術のおかげなのですが、これを将来にも続けていけるかどうかは、若いみなさんが科学技術に挑戦するかどうかにかかっています。わが国にはエネルギー源もほとんどありませんし、ほかの自然資源にも恵まれていません。外国から材料を輸入して、外国がぜひほしいと思うような製品にして(価値を付加して)輸出することが必要です。また、別の見方では、生活がよくなっていて、若いみなさんが挑戦するような対象がない、ということも言われていますが、科学の目で見てみると、そんなに安泰な状況ではなくて、いまから一生懸命に対策を考えて実施しなければ大変なことになってしまうかもしれない、という状況でもあります。地球の温暖化がそのひとつですし、石油などのエネルギー源の枯渇、そして世界の人口の急激な増加もあります。おそらく、この3つが世界全体に共通な3つの大問題でしょう。この困難に対処するのは科学技術しかありません。
さらにもうひとつの見方ですが、個人として考えたときに、科学技術はわれわれに大きな喜びを与えてくれるものである、という点もあります。人間の頭脳が、どういう事柄を喜びと感じるようにできているのか、いろいろな説もあり、将来にかけての大きな研究対象でもあります。が、いままで未知だったことを知ることに大きな喜びを感じることは確かです。ボイジャー宇宙探査機やハッブル望遠鏡の写真を見て感激するのはそのためです。あんな宇宙の遠くの様子が詳しく分かったって自分の生活にはなんのいいこともないのに、どうしてうれしいのでしょうか。同じように、世界のだれもまだ見たことのない自然の振る舞いを自分が最初に見ることができたら、それがどんなに小さなことであっても、それ以上のよろこびはないでしょう。巨額なお金も、社会での偉い地位も、比較になりません。そういう純粋なよろこびを得ることを目的にして科学技術の世界に進むこともいいことだと思います。学者といわれる人々の多くは、そういう純粋な目的こそが本物だと言うでしょう。(工学部出身の筆者としては、上記のいくつかの目的のどれでも上下はないと思います。社会をよくするためということだって崇高なことです。)

硬いことを書いてきましたが、このようなことを考えつつ、いままでよりも幅広いみなさんに科学に親しんでいただくように、そして、すでに科学の世界におられる方には、時間を見つけて、自分の分野の外にいるひとびとに科学に親しんでもらうように工夫していただきたい、という趣旨で、考えたことをいろいろ書いていきたいと思います。

たまたま、このページを開いたみなさんが、ご自分でも考えられたことを投稿してくださることを期待しています。

よろしくおねがいします。   狐崎(めずらしい苗字です。盛岡付近のもののようです。まだ親戚しか会ったことはありませんが、インタネットで調べると親戚以外の狐崎さんもけっこうおられます。そのうちのお一人とメールを交換しましたが、そのかたも東北出身のかたで、もしかする遠い先祖が共通かもしれません。)

就職活動と卒論のどちらが大切か?

5月連休もとうに過ぎ去り、企業から内々定をもらった学生も増えてきた。この時期、企業から内々定をもらえない学生はあせっている。卒業研究はサボり、「就職活動です」、「先輩訪問です」、と全く学校に来ない学生がいる。そのような学生に「卒業研究より就職活動が大切なら企業から単位をもらいなさい」とメールを打ち、「今後研究室出入りは禁止です。卒業研究の単位は出しません」と通知した。
「卒業研究がありますので、就職面接の日程を変更していただけませんか?」と企業の担当者に相談することのできる学生であれば、企業から信用されよう。もし企業側が、「卒業研究があっても、面接の日程を変更することはできません」と回答するのであれば、そのような企業には就職しないほうが懸命である。判断力のある優秀な学生は要らないと返事しているのに相当する。「大学を卒業できなくても、内々定どおり就職できますよ」と説明する企業は無いはずだ。

1年留年すると人生でいくら損するか?

大学に入って勉強しないために単位が大幅に不足する学生が毎年何人か居ます。そのような学生に面接するとき、「1年の留年で人生の稼ぎがいくら損するのか知っているかい?」と質問します。質問された学生はケゲンな顔で何を答えたらよいのかと戸惑いの表情をします。「大学卒業したら、月20万円の月給程度ですから、ボーナスを入れて年300万円の損失になると思うでしょう」と話し続けます。「しかし会社は60歳で定年です。その時の収入は1000万円以上です。君が出世すれば2000万円以上かも知れない。その時の稼ぎを留年により損しているのです。」留年する学生の典型例が、アルバイトに精をだし結局単位不足となる、そのようなケースです。飲食店や雀荘でアルバイトし月10万円稼いだとしても、たいした金額にはなりません。損の仕組みはこのようになります。留年の1月は60歳に稼ぐ毎月80万円を棒に振っているのですから、アルバイト代の10万円を考慮しても、毎月70万円損しているのです。このように人生トータルでは1000万円以上の損をしてしまうことを理解してもらえるでしょうか。親は子供に人並みの学歴を与えようと必死です。100万円を超える高額の学費を支払うので家族の損はますます増えます。「単位が取れないような生活しかできていないなら、学校に未練を残さずに退学しなさい」と話します。

新入社員はお荷物だ

会社に就職すると研修のあと新入社員として職場に配属される。学生の皆さんは、新入社員がすぐに仕事ができると考えているがそれは間違い。新入社員は全く役にたたない。それどころか、数年先輩の社員が新入社員を面倒見る係りを割当てられたりしていて、その先輩にとって大変迷惑な話なのだ。先輩はただでさえ仕事が忙しいのに、新入社員の面倒を見る仕事が増えてパニックになってしまう。
そもそも新入社員は職場で皆が使う言葉が分からない。どの職場にも特有の専門用語がある。皆が何を話しているのか分からなければ、仕事を手伝うこともできない。「そんなことも知らないのか!」という先輩の発言があっても気にしないこと。知らなくって当たり前と開き直って、先輩に迷惑を承知で教えてもらおう。

大学で学んだことは企業で役にたつのか?

40年ほど前に私が就職した企業の新人研修会で講師が話した言葉を覚えています。「君たちが大学で勉強したことはこの会社では役に立たない。役に立つのはせいぜい中学校で学んだオームの法則である。それ以外は全て企業研修で再度勉強しなおしてもらう。」だったら何で大学卒を採用するのだろうと思いました。
学生と輪講で討論することがあります。「大学で学んだ知識が社会で役に立つと考えますか」学生は変な質問をする教授だと考えているでしょう。会社に入ったとき、企業が求める知識の範囲はとてつもなく広い。上司が何か調べるように指示してきても、知らない場合が大半である。従って、大学で学ぶことは、「自分が知識を持ち合わせていないことを調べて、自分の知識として獲得する能力なのです。」
大学を卒業したら勉強する必要がなくなると、卒業を心待ちにしている学生には、この説明は理解できないかも知れない。

こまった新入社員だ

皆がうらやむような大企業に4月から新入社員が入ってきました。ある新入社員が廊下で大声で立ち話をしているのを会社の上司が耳にしました。
「毎日つまらない仕事ばかりなんだ。書類の整理とか電話番とか、大学院を卒業して会社に入ったんだから、もっと俺にふさわしい仕事があるはずだ。」
上司は私に言いました。「会社の廊下はお取引先など外部の人が多数出入りしている。そのようなところで平気で新入社員が会社の扱いに文句を言っている。困ったものだ。」

先生、私が内定をもらった会社は大丈夫ですか?

大学3年生の終わりから4年生の前半まで学生は就職活動に振り回されています。毎年のように就職先の企業から内定をもらった学生が推薦状をもらいに来て、そして私に質問します。「私が内定をもらったこの会社は”だいじょうぶ”ですか?」学生の質問は、「一生安泰に仕事ができて、つつがなく老後に入れる会社ですか?」という意味に聞こえる。「”だいじょうぶ”という意味は?」と聞き返してもはっきりした返事はない。
「今大企業でも30年以上”だいじょうぶ”な会社はないよ。」
「会社はひとたび危ない状況になれば人員整理をする。君も人員整理にあうかも知れない。」
「それに君が社長になったら会社をつぶすのは簡単なことさ」
大企業がたくさんの新入社員を採用して、皆が会社を頼りにしてよりかかるそんな会社を選べば、その企業はいずれなくなる。
「どんな大企業でも君が背負うつもりでなければ、30年以上大丈夫はありえないよ」
「……」

お金は貯めてから使おう

30年ほど前に会社から辞令をもらい職場を異動しました。新しい職場にいた係長は、家庭を持ちながら借金の返済に追われて首がまわらない状態でした。それでも当時としては贅沢な車を乗り回していました。その職場では上司が集まって、係長の借金返済について会社としてどのように指導するか相談していました。例え仕事ができる係長だとしても、お金の使い方に節操がなく会社に迷惑をかけ、本人の将来を台無しにしたのです。
別の経験もあります。ある社員が会社には内緒で消費者金融で借金し、だんだん返済が滞って、結局会社に不審な電話がしばしばかかってくるようになりました。友人を名乗った電話でしたが、周囲は借金の返済督促だと感じるようになったのです。上司はそのことに気づき、本人と話をして会社が一時的に立て替えて借金を返済しました。ところが、会社へ立替分を完済する前にまた消費者金融から借金し、結局会社に来なくなりました。借金の返済で努力した会社にも迷惑をかけたまま消えたのです。