2008/1/31 木曜日

上司の仕事:発言「混乱を招く」の意味

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 10:30:52

ガソリンの暫定税率期限切れ廃止を民主党が主張し、政府は暫定税率の3月間延長で対向しようとした。今朝のTVニュースでは、暫定税率3月間延長の法案を自民党が取り下げたが、その条件については民社党、自民党各々が都合の良い解釈をしているようだ。
自民党の幹事長は暫定税率3月間延長法案を提出する理由として、暫定税率が4月以降継続しなければ「国民生活に混乱を招く」と説明した。この言葉「会社に混乱を招く」は、大企業に数多く居る無能な幹部がしばしば発言する。現状で何とかなっているので、余計なことを考えるな、と有能な社員の発言を摘む。大企業に勤めたことのあるサラリーマンであれば「またか!」と思うに違いない。このような幹部が勢力を張った会社は、大企業といえどもいずれ倒産する。
社会の悪弊は修正していかなければならない、と発言する社会のリーダは多い。ところが、社会の動きを読めない当の幹部は「混乱を招く」としばしは発言し、変革を拒否する。
日本の政治を担う大物政治家が、「混乱を招く」と発言して拒否する背景はさまざま考えられる。
・官僚の協力が得られないので、混乱を招く。自分には官僚を説得する自信がない。
・暫定税率で恩恵を受けているので、自分は暫定税率廃止で損をしたくない。
このような自民党の古い体質をあらわにした大物幹部の発言は、暫定税率の廃止をしないことで、ガソリン原油高が原因で巻き起こる物価高と国民生活の「混乱を招く」ことになろう。平穏なのは暫定税率の恩恵をうける政治家と官僚である。

2008/1/30 水曜日

年老いた父親の世話

Filed under: 英会話の勉強 — mizusawa @ 16:57:35

私自身も還暦を過ぎているが、父は90歳を超えて顕在である。ただし、足腰が不自由になってしまっている。
父は独立心が強く、長年住み慣れた自宅で一人で生活してきた。毎日介護の人が2時間ほど手伝いに来るが、自分の体が自由にならないということで、助けを求めてきた。父の要求は私に「一緒に住んでくれ」というものだ。
私は仕事があるので、父の自宅で一緒に住むことはできない。2時間以上の通勤が大きな負担になってしまう。できることは、父が私が住んでいるところに移住して、一緒に生活することである。このような状況で、世間体を気にすると次のような批判があろう。
「実の親が助けを求めてきているのだから、仕事を辞してでも親の希望に沿って一緒に生活すべきである。」
父はこの文章のように、子供は当然のこととして実の父親の要求を受け入れるべきである、と考えている気配である。
私の考えは正反対だ。
「例え実の父親でも、老後の介護を希望するときに、自分の家で一緒に生活することを子供に要求する権利はない。子供が一緒に生活する場所を提案するのであれば、甘んじて受入れて生活場所を変える決断が求められる。」
私のこの考え方は、諺で表現すると、次の有名な英文である。
Beggars can’t be choosers.

2008/1/27 日曜日

上司の仕事:部下とのコミュニケーション(3)

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 9:33:03

米国企業の日本支社で働くフランス人の上司には悩みがある。日本語が不得手なことである。
会議や仕事の指示は英語で行う。日本人の社員は英語で仕事の状況を報告するのであろうが、自分が日本語を使えたらもっと正確に部下に仕事の指示を伝えられるのではないかと考えている。
このフランス人とは家族同士の付き合いである。日本語はカタコトであるが、ある程度理解する。彼の悩みを聞いて、私は反論した。
かって日本人の私が上司であった時代、部下に仕事の指示をしたときの経験である。
日本人が日本語で部下の日本人に説明しても、こちらの意図が伝わらないことはしばしばある。
現在は日本語で日本人の学生に授業しているが、「これほど日本語が伝わらないのか」と大学教員になった当初はビックリした。
その後私自身は、「日本人に日本語を使って趣旨が伝わらないのは当然」と思うようになった。その根拠となった理由の一つは、「人生経験の長さ」の差であり、もう一つは人生で積み重ねた「知識の分野と量」の差である。
大学教員としては、学生と自分の間には大きな差があることを認識して、自分には当然と思われることも学生にはくどく何回も説明すること、それが教育であると考えるようになった。
企業には、その分野の特殊な「用語」があり、その言葉の意味を知らないため新入社員は困惑すると学生に説明している。
フランス人の上司には、敢えて日本語を理解できないメリットを十二分に活用したらどうかと言った。人生を長いこと生きたことで体得し、私が卒業研究において学生と議論するときのテクニックである。とかく仕事に自身のある若い上司は、自分の考えが一番正しいと信じており、従ってその指示を正確に部下に伝えたがる。しかし、上司の考えがいつもベストとは限らない。
フランス人の上司には次のように提案した。貴方の部下に英語で指示を与えるが、(日本語での説明はできないので)その詳細を説明することはしない。その代わり与えた指示に対して、部下がどのように理解したか複数の実行案を説明させる。つまり自分が詳細を説明する代わりに、部下に考えさせ詳細を提案させるのである。
この方式のメリットは、上司が予期しなかった実行案が部下から提案されることが時々あることだ。上司の考えがいつも一番優れているとは限らない。部下が考えることで上司が良い提案を部下から受ければ、それを実行させるのが良い。もっとも部下の提案を受入れる心の広さが上司には求められるが、どの上司でもそのように賢いとは限らない。(頭が凝り固まった上司の数は結構多い。)上司が提案を理解したら部下は自分の考えが受入れられたことで、積極的に行動するようになる。(おわり)

2008/1/20 日曜日

上司の仕事:既得権益を守る

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 15:43:18

民主党の小沢党首は面白いところへ目をつけた。ガソリン税の暫定税率を廃止し、ガソリン販売価格を下げるという。
ガソリンにしろ、高速道路にしろ、道路族がからむところは、世界の常識とはかけ離れた高い料金を日本国民は支払わされている。
原油高でガソリン価格はとんでもなく高騰した。ガソリン価格の高騰が、あらゆる消費者物価が値上げを余儀なくされる口実に使われそうである。
建設官僚を中心とする道路族はガソリン税という既得権益を守るために東奔西走しているに違いない。民主党の党大会でも、地方の道路整備がとどこおるという反論があったようである。私が官僚であれば、当然のこととして地方自治組織の長や幹部にお願いして回る。遠まわしに飴とムチをちらつかせながら。
私の意見は、「暫定税率」という言葉が意味するとおり、本来「暫定」で運用されてきたガソリン税であるなら、今回その延長を見送るべきである、と考える。
自民党は、小沢党首の暫定税率廃止に必死に反論しようとしている。福田総理の「消費者相」の提案も、それなりに頑張っている。しかし、自民党の反撃は、暫定税率を廃止することで可能になる。
自民党があっさりと暫定税率を廃止して、「消費者大臣」を誕生させたら、民社党が議席を増やすことは難しくなろう。自民党が「暫定税率」を廃止できないのであれば、国民の目には「官僚と一体化した自民党」のイメージがより鮮明に見えよう。
国民は民社党も実は官僚寄りではないかと感じている。本当に小沢党首が主張するような「暫定税率の廃止」が民主党に出来るのかどうか、うたい文句だけではなかろうか、半信半疑であろう。
国民の希望する政治が出来るのは民主党、自民党のどちらか。どちらも官僚寄りなのか。本当の姿を国民が知る上で、ガソリン税の「暫定税率」の扱いが注目される。

2008/1/16 水曜日

上司の仕事:会社の名誉のため

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 20:36:52

本日2008年1月16日のTVニュースを聞いて、さすが大企業のトップと思った。社会の常識より、大会社の名誉を重んじている典型例である。
「三菱自動車工業」という大財閥の自動車会社が山口で発生した自動車事故の原因を作り運転手が死んだ。分かっていた欠陥を放置していた経営トップの刑事責任が論点である。その事故について地裁の判決があった。
横浜地裁の裁判官は有罪として執行猶予をつけた。ニュースの最後に東京地裁に控訴したと報道された。
自動車産業とは全く関係ない私の判断は次のとおりである。裁判長は70歳代の被告に執行猶予をつけてくれた。その裁判長の配慮をありがたく感じて控訴をなどしない、これが私の判断である。
理由は次のとおり。自動車産業は日本国民に自動車を売る会社である。この会社は、事故の発生後に再三にわたりマスコミで報道され、自動車の販売台数が大幅に落ち込んだ過去数年間の事実がある。最近はマスコミで話題になる回数も減り、三菱自動車工業が息を吹き返したように見える。今回の裁判長の判断を受入れれば、マスコミが三菱自動車工業の事故をこれ以上報道する回数が減る。それにより三菱自動車工業の販売台数に今後ブレーキがかかる懸念が減る。
ところが弁護団が控訴するというのだから、さすが大財閥三菱系の自動車会社である。既に現役ではないと思われる被告の名誉と会社の名誉を重んじて控訴するのだろう。会社の名誉を重んじることは、大会社グループに所属している社員にとって大変重要である。あくまでも会社内部、グループ内部において重要なのである。三菱自動車工業、ひいては三菱グループの名誉が、日本国民の印象よりも大切なのであろう。
会社の名誉を大切にするプライドは尊敬に値する。大切にしていただいて、裁判のたびに、三菱自動車工業が事故の原因を作ったことをメディアが報道すれば、国民はどの会社の自動車を選ぶか参考にすることができる。プライドを大切にする大企業グループに、立派リッパとエールを送りたい。

2008/1/15 火曜日

上司の仕事:部下とのコミュニケーション(2)

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 16:54:32

日本に外資系の企業がどんどん増えている。自分の上司がフランス人で、更にその上の上司がインド人ということも現実に起きている。
フランス人の幹部は、日本人の部下が一向に彼が期待するような仕事をしてくれないと悩んでいる。彼は、丁寧にそれこそ朝から晩まで会議に出て、仕事について丁寧に説明している。しかも、自分のオフィスの扉を開放して、いつでも部下が相談に訪れることが出来るようにしている。
話を聞いた限りでは、模範的な外国人幹部で、熱心な仕事ぶりに日本人以上だという印象だ。けれど、100名以上居る部下の全てを彼の意図通りに動かそうとするところに無理があるように思える。簡単で分かりやすく、数値で表現できる目標を提示して、その目標をどのように実現するかについては部下グループに任せたらどうだろうか。
部下が日本人だとしても、会社に長いこと滞在することだけを仕事にしている人ばかりではない。ボスが席に座っている間は会社に居ることが仕事であると考える世代は私の世代、昭和20年、30年代誕生の世代ではなかろうか。
このフランス人幹部が抱いている社員の印象は、昔の日本人サラリーマンそのものである。彼の仕事は本社が米国で、ヨーロッパと連絡を取ることもしばしばである。従って、24時間仕事に近い。そのため彼の部下となる日本人社員は長時間会社に滞在するボスに遠慮してなかなか帰宅できないのだろう、と私は推測する。しかしフランス人から見れば、会社に遅くまで残っている社員は仕事のできない社員である。
現在の彼の重要な仕事は、彼の仕事を引き継ぐ日本人社員の選定である。ところが、彼の会社は日本における長い歴史があり、現在会社で重要なポストを占めている年配の日本人社員は英語でレポート(日報)を書くことができないという。この事実は信じがたいが本当らしい。彼は、日本人社会では年齢が重要視されるので、社員の中の長老格を無視した作業指示や人事は難しいと感じている。これもフランス人ボスの悩みである。(つづく)

2008/1/14 月曜日

上司の仕事:部下とのコミュニケーション(1)

Filed under: 若者に話したい仕事の経験 — mizusawa @ 11:17:41

米国系の医療機器会社に勤めるフランス人幹部の悩みを聞いた。
彼の悩みは米国本社は日本の特殊性を理解しないこと、また日本人の部下は彼が期待するように仕事をしないことである。
日本人社員の仕事ぶりは欧米人にとって不可解である。長時間会社に残っているのに、1週間後に仕事の進み具合を尋ねると一向に進んでいない。彼はいつでも部下が相談にこれるように部屋の扉を開けたままにしているという。
上司が部下にいつでも相談できるようにと部屋の扉を開けているのは尊敬できる。だが、もしかしたらと、次のようにアドバイスした。
上司が常に部下の相談に応じられる体制を作ったら、部下は「自分で考えること」をやめてしまうかも知れない。
部下は細かいことまで一つ一つ上司にお伺いを立て、上司の指示に忠実に従うことで逃げ道を作る。万が一その仕事が失敗しても、部下は「自分の失敗ではない」という弁明の余地を作ろうとしている。
上司がコントロールする部下の数が4,5名ならばこと細かく指導することも可能だが、部下が100名レベルになったら大変だ。考えない部下、責任をとろうとしない部下ばかりになってしまい、組織が正常に仕事を進めることができなくなる。
彼は選抜した4名の30代部下に彼の指示を伝え、その内容を日本語と英語の議事録に残す仕事を新しく採用した秘書に担当してもらうこととした。彼の指示を受けた日本人の部下は更にその下に控えている100名超の社員に指示を伝える。
(つづく)

2008/1/7 月曜日

英語の勉強と英語の諺(16)

Filed under: 若者に話したい仕事の経験, 英会話の勉強 — mizusawa @ 22:29:40

今週から本格的に仕事開始である。そこで今年の経済がどうなるか、ニュース番組で予測が紹介されていた。経済界の大物社長は、前半弱含み、後半成長を「期待」すると話していた。
町の一般の人は、景気が悪くなると予想する人が大方である。ガソリン価格が信じられないほど高くなり、食材を探すとスーパーでは軒並み物価が上昇している。
大企業のトップはガソリン代も払わなければ、スーパーに買い物に行くことも無かろう。日常生活を敏感に感じない大企業の社長に今年の経済について聞くのは間違っていると感じた。
2008年度はエネルギー危機やバブルがはじけたとき以上の大きな経済環境変化が起きる予感がする。
世界経済のマネーフローが変化しているとNHKテレビで説明していた。従来米国中心で動いていたマネーフローが米国依存から離脱していると言う。オイルマネーや中国の経済発展がこの潮流変化の原動力となっているようだ。
米国は第2次世界大戦以降、60年間も世界経済の中心であった。ローマ帝国がそうであったように、戦線を拡大した国はいずれその負担に耐えられなくなって滅びる。この事態が米国に発生する懸念があると、米国人が寄稿した記事を数年前日本の新聞で読んだ。米国にも良識派が居るとその時思った。
大きな潮流の変化は、米国一辺倒の日本政治では危ないということである。
誰でも知っている諺がある。
“A drowning man will clutch at a straw.”
「おぼれる者は、わらをもつかむ。」
ねじれ国会で、日本が世界で認められる、独立国家としてプライドのある判断をするかどうか注目したい。米国が必死に掴む「a straw」に日本をする判断だけは避けたい。

2008/1/2 水曜日

英語の勉強と英語の諺(15)

Filed under: 若者に話したい仕事の経験, 英会話の勉強 — mizusawa @ 12:03:49

“Happy New Year!”
2008年明けましておめでとうございます。
新年を迎えて、「また一つ年をとった」と複雑な思いの方も多いのでは。
年末のテレビ番組で、若い女性がアナウンサーに感想を求められて、「昭和っぽいみたいな・・・」と話していた。我々昭和時代にはショックである。その昔は古さを表現する言葉は「明治」「大正」であったと思ったのが、今や「昭和」も堂々とその仲間入りである。
無理も無い。既に平成20年である。
そこで、人生の諺を一つ。
”Life begins at forty”
「人生は40才から始まる」
40歳を既に大幅に超えたかたは、昔を振り返るとこの諺に価値があると感じるのではなかろうか。私にとっても確かに40歳は転機であった。
家族を抱え、会社の出世階段に乗り遅れている自分に気づき、後輩がつぎつぎに追いついてくる状況で、自分の将来をどのように切り開くか悩んでいた。
「いままでの自分の人生や成果に囚われずに、とりあえず出来ることから努力しつづけること」 これがあれこれ考えたり友人に相談したりした結論である。
所詮人生の先を読むことはできない。悩んでいる人には支えになる諺である。
”Life begins at forty”

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