普天間の移転先候補

2009年も残り明日だけになった。国道357と江戸川沿いをジョギングしながら普天間の移転先候補を考えた。
米軍の基地が沖縄に沢山ある理由は冷戦時代の名残であろう。特に昔の中国と台湾が対峙していた時、台湾にとって米軍が沖縄に控えてくれていることは心強かったであろう。ところが世界不況に陥った現在、中国マーケットは台湾にとっても米国にとっても魅力的である。台湾にとって沖縄に米軍が居てくれることはそれほど重要ではなくなったろう。
東西冷戦時代には米国対ロシアの2極が対立していた。核弾頭の保有数を競いあい、宇宙開発競争で軍事力を誇示する力比べが行われた。ベルリンの壁が倒されて東ドイツが消え、EUが勢力を拡大した現在でも、米国とロシアの対立は若干残っているように思う。
米国は現在「テロとの戦い」を強いられている。ベトナム戦争を引き起こし結局撤退を余儀なくされた米国は、強力な軍事力を振り回す政策が世界中に敵を数多く作っている。米国の知識人はこの事実に気づき憂えているだろうが、米国民の「強さが正義」とする感情が冷静な判断をかき消していると思われる。
オバマ政権になっても力に頼る米軍の軍事戦略が容易に変化することが期待できないとすれば、普天間は将棋の駒のように現在の対立点に配置することになろう。日本にとっての脅威は中国というよりは北朝鮮である。北朝鮮に近い新潟や佐渡を普天間移転先の一つと思い浮かべた。
領土問題は常にややこしいし、容易に解決できない。日本は北方4島でロシアと領土問題を抱えている。北海道の根室周辺も普天間移転先の一候補となろう。米軍はポーランドにミサイルを配置しロシアの強い反発を買った。北海道に普天間を移転させる議論が起これば、ロシアとの領土問題を解決する糸口となるか、それとも永久にロシアとの平和条約を結べなくなるか、政治の読みが大切になろう。
領土問題には竹島がある。韓国も米軍の盟友であるから、竹島問題を解決するために米国を頼ることはできない。もし竹島周辺を韓国と日本で米軍が駐留する共同の軍事基地としたらどうなるかなとも考えた。案外竹島問題を解決する具体案に結びつくかも知れない。
中国と日本の間にも地下資源をめぐって領有権の争いがある。東シナ海の開発競争である。米軍を中国に睨みを利かせる駒として配置するのであれば、沖縄周辺に多数存在する島から候補を選んだらどうだろうか。石垣島、宮古島、トカラ列島などである。むろん地元住民の賛成が必要だが、地元経済の活性化や観光資源の開発に大いに貢献するに違いない。
昨日のニュースで自民党の元防衛大臣が米軍に平身低頭してでも謝って鳩山政権は普天間の移転先を従来路線で進めるべきであると発言していた。日本は日清戦争・日露戦争で勝利しその結果軍部が世界を敵に回す「うぬぼれ」状態になった。第二次世界大戦に敗れるとこんどは米国を崇拝する「卑屈」状態が60年間続いた。今回の政権交代は外交において「卑屈」状態を脱却し、米軍依存を解消し、独立国への脱皮するCHANGEへのきっかけとなってほしい。

年賀状が残すもの

今年の年賀状は約100枚に絞り込んだ。
電子メールが普及して年賀状の習慣が消えるかも知れないと考えた時もあったが、今年も年賀状を印刷して宛名書きをつれあいに頼んだ。40代で仕事が最盛期のときは約300枚の年賀状あて名書きをパソコンで行った。毎年同じアドレスに書くのでパソコンは有効なツールだった。いつの間にか筆を使ったあて名書きの方が趣があると感じるようになった。
66歳になって年賀状を出すことに決めたアドレスは、中学から大学までの親しい友人、会社の一部の先輩と後輩、それに教え子たちである。
中に大学卒業後40年間も会っていない友人がいる。去年受け取った賀状をみると若い時の面影を見つけるのは苦労する。年に一回の年賀状のやり取りだけでつながっている友達関係である。年賀状という習慣がなければとうに忘れた友達かも知れない。
我が家の年賀状は毎年家族の写真で構成した。パソコンやプリンタが自宅で使えなかった時代には、白黒写真を貼った年賀状の原版を印刷会社に出して印刷してもらった。結婚して夫婦二人の生活がはじまり、子供が3人になって写真は5名となり、子供たちが成人し結婚してまたもとの二人に戻った。
毎年年末に年賀状に使う写真を撮影するため家族を屋外に連れ出してフィルム一本分の写真を撮影した。家族5名、とりわけ妻が満足する写真はなかなか撮れない。したがって沢山撮影し、家族が奇麗に写るように夕日があたる場所を選んだ。毎年撮影した年賀状向けの写真は我が家族の良い記録となった。
年賀状は会社の人間関係、学校の友人関係を維持するための挨拶として役立ったが、家族を記録するのに一番の価値があった。

鳩山首相の偽装献金事件

昨日12月24日夕方、鳩山首相記者会見の様子をテレビで視聴した。その後のニュース報道でも、首相は辞任しないが「世論が辞任を強く要求するのであれば考慮する」という鳩山首相の説明があったようだ。
私個人の意見は、鳩山首相の偽装献金事件で首相が辞任する必要はなし、である。理由は以下の通り。
・記者会見の様子からも鳩山首相の説明を素直に事実として受け取って良いという印象を得た。
・鳩山首相をとりまく政治家としての環境を考えれば、政治資金の授受でもっと危ない政治家が数多く居そうな気がするが、鳩山首相は政治家の中では実直で奇麗な印象だ。
・かってロッキード事件で田中首相が段ボールに入った数億円を受け取ったなどというニュースが流れたことがあった。そのような過去の汚い政治資金の事件に比較すると、身内のお金の流れで政治家を批判するのは酷な気がする。
あらためて政治家はお金が必要な仕事だということを今回の事件で再認識した。私腹を肥やす政治資金の流れは断固あってはならないが、同時に能力があって潔癖な政治家が育つことができる政治のルールを鳩山首相自身が考えだして欲しい。

日米地位協定の見直しを!

沖縄の読谷村で抗議集会があり、米兵身柄引き渡しを要求したと報道されている。
米陸軍の2頭軍曹27歳が県警の任意聴取に応じないのだそうだ。日米地位協定で米兵の身柄引き渡しを米国は拒否できるという。
沖縄は米軍の軍事基地に悩まされている。日本を守るために米軍の基地が日本にあると自民党政権は説明してきたが、その実米兵が起こしたトラブルは数知れない。
今朝の読売新聞2面に、米国の国務次官補が「普天間」について18日を期限としてYES,NOの回答を迫ったとある。従来の日本政府が米国政府に弱腰だったことが、このような次官補の発言につながっているのではないか。自民党政権で不可能であったが、鳩山政権ではできる可能性のある選択肢は米国政府を怒らしても日本の主張を続けることだ。
最近数週間の日本のジャーナリズムの報道は、とかく「米国を怒らせる心配がある」という懸念が先行している。このような考え方は60年間以上、米軍が日本に駐留することに疑問をいだかないように誘導してきた従来政府の政策が功を奏したためで、先進諸国からみれば理解できない不思議な日本国民の感情である。
普天間問題で従来の日本政府の約束を守れと迫る米国政府に次のように言いたい。日本に駐留しながら、日本人が信頼できる兵隊で構成する軍隊でないという事件が多く、沖縄県民に嫌われているのだから日本から出て行って欲しい。読谷村の抗議は当然日本人全ての主張だと、日本国民の一人として発言する。

米軍が日本に居る本当の理由

普天間基地の移転問題が越年すると読売新聞朝刊のトップ記事にある。3面にはワシントン支局の記事として「ハトヤマは非常識」と米が考えている記事が掲載されている。
自民党政権で日米間に核持ち込みに関する密約があったことが、米国の外交文書から明らかになったと報道された。NHKのニュース番組で、当時の外務省責任者が核撤去費用として日本政府が莫大な費用を米国に支払ったと説明していた。核撤去費用として日本国民に説明することで、沖縄返還をスムースに進めることができた。
政権交代したことで、日本国民に知らされていなかった、あるいは本当の意図が説明されていなかった外交上の課題は常に存在することが、これらの情報から感じられる。そこで、米軍が日本に駐留する本当の理由は何か?、従来説明されてきたように「有事に日本を守るため」が本当か?と議論し直すことが必要だろう。
日本には米軍が駐留している。米軍のラジオ放送AFNを810kHzで聞くことができる。車を運転しているときに英語の耳慣らしには最適だ。AFNはときどき米国NPRのニュース解説番組や討論番組を流す。
数日前のNPR討論番組では米軍のイラン派兵について議論し、米国民の意見を電話で求めていた。その中で一人の米国市民が質問した。「私は日本が米国軍が日本から出て行って欲しいと希望していると知っている。イラクに新たに3万人増派する代わりに日本に駐留する米兵を使うべきではないか?」
米軍高官の返事は明瞭だった。「日本に米軍が駐留する理由は、日本が自国防衛のために核装備を目指すことをさせないためだ」
オバマ大統領が日本訪問した時期の短い記事にこのような内容があった。中国は日米同盟を容認する。その理由は日米同盟が存在することで、日本が再び軍事大国になる懸念が薄れるからだ。
どのような国際関係であっても平和であってくれれば良い。その意味で戦後の自民党政権の実績は良かった。
現在の米国の立場を考えると、オバマ政権はイランへの軍事介入で苦しい立場に立っているようだ。日本に求めている本音は、経済力で米軍をサポートして欲しいということだろう。だとすると、普天間基地を県外や外国に移すという沖縄県民の要望も、日本政府が米国政府を支援する金額によってはかなえられるかも知れない。
米軍基地は日本に沢山ある。したがって「日本に核装備させない」という本来の目的を維持しながら、イラン軍事介入に必要な莫大な費用負担を日本政府に求める見返りに普天間をグアムに移転することもオバマ政権の選択肢の一つだと推測する。