尖閣諸島問題(2)

本日9月27日21時のNHK-TVニュースで気になる情報が流れた。米国のアーミテージ氏が沖縄を日本に返還した時に、尖閣諸島の施政権は日本に返還したが領有権については触れなかったと話していた。
これが米国の認識だとすれば、日本政府が尖閣諸島の領有権については日本固有の領土であるとする従来からの主張に微妙に影響が出る。日本人が日本固有の領土だと主張するのは当然だが、中国や台湾が領土や領海と主張することを頭から否定できるものではない可能性が出てきた。
この点をどのように解釈するかで尖閣問題、ひいては日本やアジアの繁栄は大きく岐路に立つことになろう。
一つめの選択肢は、尖閣諸島については日本固有の領土であるという従来からの主張に日本政府が固執し、隣国中国や台湾との話し合いや妥協を一切受け付けない態度を貫くことだ。野田総理は本日の国連での演説でもその主張を繰り返した。
二つ目の選択肢は尖閣諸島を日本・中国・台湾で共有するという大胆な案だ。施政権は日本のものとして管理するが、自治体が政府に認可を求める特別区のような扱いで、中国・台湾の漁船が日本の漁船と一緒に台風から避難できるような港を作り三国の漁師を守る。
第二の案に対して石原都知事は全く認められないと反乱するだろうし、自民党総裁に選出された安倍氏は中国への敵対心を態度に示して軍備拡充や日本に海兵隊組織を作ることに邁進するかも知れない。
難しい領土問題に果敢に取り組んで次の総理が万が一にも第二の案が実現できれば、韓国との竹島問題、ロシアとの北方領土問題も同様な政治的妥協で平和的に解決できる可能性がある。
日本の政治家がアジアの平和を目指して外交交渉ができるだろうか。ナショナリズムは選挙では票集めに有効である。しかし真の平和には結びつかず、日本人の自己満足に終わる危険性をはらんでいる。
第二の選択肢を選挙公約にする政党が出てきたら、そこに一票を投じよう。

尖閣諸島問題

日本政府による尖閣諸島国有化が原因で中国のデモが過激化してると大々的に報道されている。昨晩のTV放送では、中国の日本研究会合で、中国軍のメンバーが今後10年以内に尖閣諸島問題で日本と中国との小規模な戦争がありうると説明している様子が報道されていた。
中国側が軍隊の派遣と小規模とは言え戦闘に備えることを公言している以上、おっとりした日本政府でもそれなりに戦闘に備えて準備せざるを得ないことになろう。中国での日本を非難する過激化したデモは、自民党5名の総裁候補全てが「日本の領土を守る」と発言せざるを得ない環境を作っている。そもそもの原因は石原都知事の行動であるが、ある意味で日本人の共感を得た。その結果日本全体が領土を守るという「軍備増強」を是とする第二次世界大戦以来の平和憲法を放棄しかねない日本国民の危機感を育てる環境になりつつある。
中国国内に進出した日本企業は数多く、今回の日本を敵視する中国デモにどのように対応するか悩んでいるに違いない。
私の提案は次のように考えることだ。
中国の巨大市場欲しさにズルズルと居残ることは辞めるべきだ。日本ブランドで商売することは今後の中国市場では禁止的だ。日本ブランドを中国国内で使うことはやめ、日本企業との友好関係を維持できる中国企業のブランドに切り替えるべきだ。
幸いというか不幸というか、今後中国の巨大市場は人件費の高騰など単なる過激デモ以外にも問題が予見される。今回の中国デモは、中国に於ける日本企業のビジネスに対して方向転換を迫る重要なきっかけを与えた。東南アジアでは中国を追いかけるように新しく経済成長が望めるタイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリッピン、インドなど多くの親日的な国々がある。これらの国々に日本企業は中国工場を移転させる決断の時だ。日本のビジネスと技術をこれらアジア諸国に供与して、ともに成長するビジネスへと大きく方向転換する時期となった。
尖閣諸島に端を発した中国過激デモは日本企業のビジネスのあり方に方向転換の必要性を教えてくれている。