北陸の旅(2)

山代温泉に一泊し、翌日午前中は学会で発表した。発表後チェックアウト11時ごろ車で出発し、東尋坊に向かった。天気は時々雨が降る状況だ。カーナビの指示で走っていたら、蓮如上人の記念館を目にし、ついでだからと見学することとした。外観は日本風だが建物は大きなガラス張りで内から外が広く見える近代的な建物だ。入館料を支払うと年配の説明員の方が展示物について順に紹介してくれた。最初は主に「南無阿弥陀仏」の掛軸であった。展示品はあまり数がなかったが、説明を聞いて記憶に残ったのは二つである。比叡山が蓮如上人を迫害したこと、つまりその時代には日本にも宗教対立による争いがあったようで、その結果吉崎に蓮如が一時的に避難したという話だ。蓮如上人が吉崎に来るとたった3月で巡礼者が多数参詣し宿坊が立ち並ぶ街になった、という話を聞いて、誰か地元の有力者が招いたのではないかと思った。びっくりしたのは蓮如上人の結婚歴だ。上人は85歳代半ばまで生存し5回結婚し、前の奥様はいずれも病死でなくなり、子供が二十数名生まれたという。私の歳70歳以降も結婚して子供を授かっていて、80歳代に生まれた子供もいるという。現在の高齢者にとって元気の出る朗報になるのだろうか。それとも蓮如上人が恵まれた生活を送っていたに違いないと羨むことになるのだろうか。その後訪れた東尋坊は30年以上前に二人の子供連れで旅した場所である。岩場は昔の記憶が残っていたが、周囲は整備されて全く異なっていた。
東尋坊の風景
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北陸の旅(1)

3月4日朝早く羽田から小松へ飛んだ。電子情報通信学会のHCS研究会が山代温泉で午後から開催されるため、ついでに夫婦で旅行することとした。旅館の申し込みは学会とは関係なくANAパッケージ旅作(たびさく)で申し込んだ。小松空港に到着するとレンタカーを借りた。空港のレンタカー受付に4社ほど並んでいた、一番左のトヨタで手続きした。その場で待機していると直に迎えの車が来て、レンタカー事務所に行った。旅館を予約した山代温泉まではカーナビ表示で1時間もかからなかった。途中の道路は田園風景が広がっており、東京で予想した雪景色は全く見られなかった。
山代温泉は坂を少し登った程度のほぼ街中にあった。旅館ではチェックインが15時からということであったが10時前に到着してしまった。荷物を預けて散歩に出かけた。山中温泉のメインストリートと思われる緩やかな坂道を歩いていくと、公衆浴場「総湯」と「古総湯」があった。道から眺めるだけで通り過ぎ、魯山人寓居跡いろは草庵を訪ねた。昔の地元の有力者が所有していた別荘に魯山人を招き、魯山人が地元商店の木彫り看板を作成した様子を紹介していた。天気は快晴で散歩に最適だった。目の前の服部神社の石段を登り、更に展望台を目指してしばらく歩いた。石で歩道を整備した人ひとり程度の幅しかない小道「アイウエオの小径」に石造りの小さな仏さんが並んでいてガイドブックには萬松園八十八ケ所加賀霊場と紹介されていた。
展望台への散策路
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